敬語コント

ビジネスクラス 2024年秋学期 

2024年11月14日木曜日、2号館でビジネスクラスの中間プロジェクトの発表会が行われました。今回の発表のテーマは、「敬語コント」です。敬語コントには、①セリフに敬語を使う。②ビジネスシーンを取り入れる。という二つの大きなルールがあります。二つのグループが発表しました。以下はそのシナリオです。

グループA  スマホ依存症のお姫様

配役

お姫様 :ボース(タイ)

受付  :みやび(台湾)

医者  :ユカ (台湾)

執事  :ミー(ミャンマー)

看護師 :シャン(中国)

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シーン1

執事 :  お姫様。

    もう夜、遅いですよ。

    どうか携帯をお使いになるのをおやめください。

お姫様: 嫌だ!私は姫よ!どうしておまえなんかの話を聞かなきゃならないの!?

    あっち行け!顔も見たくない。

執事 :  ダメです。私はお姫様の視力がだんだん悪くなるのが心配なのでございま

    す。

お姫様: うるさいわ〜黙って!期間限定のキャラだから明日までにクリアしないと

    いけないの!もう出て行って!

    (スマホで激しく指を動かしていたら、突然、姫は頭が痛そうに倒れた)

執事 : 姫様!しっかりしてください!

〜🚑🎵〜

シーン2 病院で

受付  : こんにちは、保険証をご提示(ていじ)ください」

執事  : 恐れ入りますが、我が姫は健康保険証を持っておりません。

     税金を払っていないんです。一応お姫様ですから。

受付  : (心の声: つまり、お金持ちなんですね♪)

     かしこまりました。そちらへおかけください。

看護師 : 先生!患者さんがいらっしゃいました。

医者  : どれどれ、こっちに運んでください。私が診ます。

     あれ、この方、お姫様じゃないですか! どうしました?

看護師 : スマホを使いすぎて倒れたみたいです。

医者  : なんですって?

     このお姫様はうちの中1の息子とそっくりね。

     まったく、今の子は何やってんの。

     じゃ、血圧を測ってみましょうか。

     お願いします。

看護師 : かしこまりました。

     (血圧計のベルトを姫の腕に回す)

医者  : うーん。目の充血も酷いですね。

     薬にルテインを入れよう。あと、スマホも取っておこう。

     医者はお姫様のスマホを取ろうとするが、

     まったく取れない。

医者  : ち…力強っ…?!

     仕方ない。

     シャンさん、注射の準備をお願いします。

看護師 : はい、お任せください。

     お姫様、失礼します。

     (姫の腕にプチと注射を打つ)

医者  : よし、これで大丈夫だろう。

看護師 : うーん、取れないっ!

     医者と看護師がスマホを取ろうとすると、姫がびっくりして目覚

     た。

お姫様 : ハッ!あんたたち誰⁈ ここはどこ⁈

医者  : お姫様、落ち着いてください!

     ここは病院です。

お姫様 : 病院?私が病気なわけない!確か、さっきまで私は…

医者  : スマホを使っていらっしゃる時に、お倒れになり病院に運ばれたん

     す! 

看護師 : ほら、ご自分の手をご確認ください。今でもずっとスマホを握って離し

     ません。

     (お姫様は自分の手を見る)

医者  : お姫様、これはもう重症(じゅうしょう)です。このままじゃ、目だけで

     はなく、頭もおかしくなりますよ!一旦スマホを置いてください。

お姫様 : 失礼ですね!私は病気じゃない!

     もう帰るわ。私の執事はどこ?

看護師 : お姫様…スマホをここに置いてください。

     ご協力お.願.い.い.た.し.ま.す。(低音)

お姫様 : 嫌よ!お姫様にその態度は何なんの⁈

看護師 : (キレた) うるさい‼︎ (勢い) 病院では私の言うことを聞け‼︎ 

     ごちゃごちゃ言うな‼︎

お姫様 : はい…(ビックリして)

看護師 : 先生、早く処方箋を作って‼︎

医者  : はい…(🫐を渡す)

     医者はささっと処方箋を作成する。

     看護師が処方箋を受付に持っていく。

看護師 : (受付に)はい、処方箋です。

     ルテインと速攻(そっこう)ブルーベリーです。

受付  : お待たせいたしました。こちらはお姫様の処方箋でございます。

     お薬は1日3回お飲みください。

     それと、スマホをお使いになる時はメガネをお掛けください。

     診察料は500万円でございます。

     (心の声: 実は300万円ですが、200万円は私のもの~♪) 

執事   : お姫様カードで払えますでしょうか。

受付   : 申し訳ございません。お支払いは現金のみでお願いいたします。

執事   : えっ!うーん…でも、大丈夫!ほら、お姫様の財布—!(ポン)

受付   : わー! 確かに500万円、頂戴いたします。さすがお姫様。お大事に

      どうぞ。

シーン3

(最初のシーンに戻り、姫はスマホに集中している)

執事 :(コンコン) お姫様、お薬の時間ですよ。

お姫様 : 今は忙しいの!後で飲むからそこに置いといて。

執事  : まだそんなこと言うんですか?また病院に行ったら看護師にスマホを没

    収 (ぼっしゅう)されてもいいんですか?

お姫様 : げっ!わかったよ。あの看護師怖すぎる。やはり執事の方がいい😭

執事    :さようでございますか。だとしたら、これからは私の言うことをちゃんと

    聞 いてくれると嬉しいのですが。

    お姫様: わかったよ。よし、もうさがっていいよ。(手でしっしと振る)

執事 : お姫様、どうぞお薬をお飲みに。

お姫様 : ちっ、覚えていたか。(小さい声)

執事    : (笑顔)

お姫様: (飲んだ) あ…視野(しや)がめちゃ明るくなった‼︎ やったー!これで一晩中

    (ひとばんちゅう)ゲームができる〜〜! 💃

    ( スマホに没頭する)

執事   : あーあ(大きいため息) こりゃダメだ。

                                                            ~終わり~

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グループB 変なお客様ばかりのコンビニ

配役

店員A  :セイ(中国)=丁寧に接客する店員

店員B :フォン(ベトナム)=丁寧に接客する店員

店長      :ツォン中国)=ピンチに素早く対応できる店長

客A  :ステ(中国)=見た目50代だけど今日はちょうど二十歳の誕生日の 

     客

客B  :リン(タイ)=どうしても日本語を喋りたい、日本語初心者の外国人の

     客

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シーン1

店員      :いらっしゃいませ。

客A       :これ三本、と…タバコの32番お願いします。

店員      :かしこまりました。1200円になります。袋要りますか。

客A       :え?年齢確認しないの?

店員      :あ~、お客さん、どう見ても50歳は超えていますよね?

客A       :え、失礼だなぁ…。

店員      :だって、お客さん、しらがが多いじゃないですか

客A       :これ?これは白く染めたんだよ!ファッションだよ、ファッション!

            はぁ、むかつくっ!店長を呼んでくれ!

店長      :お待たせいたしました。お客様、どうされましたか。

客A       :この  、客が酒とタバコを買うとき、なぜ年齢確認しないんだよ?

            未成年だったらどうするんだよ。

店長      :お客様、ご迷惑をおかけして、大変申し訳ございません。

         あれ?ステちゃん、また君か。勘弁してくださいよ。

         今、19歳だろう。タバコもお酒もまだだめだよ。

店員      :ええ、店長、知り合いなんですか?

店長      :うん、この子、何回も店に来ているんだ。彼の格好に騙されないで。

         まだ19歳だから。

客A    :店長さん、ほら、年齢確認してって。今日、あたしの、誕生日!二十 

     歳ですーー 

店長       :ええ?!ホントだ!おめでとう!

                (いきなり歌いだす)

店長と店員:ハッピバースデーツーユー♪  ハッピバースデーツーユー♪

                  ハッピバースデーディア ステちゃん~♪ ハッピバースデーツーユ~♪

客A           :なに?この店~???

シーン2

店員B:いらっしゃいませ。Please touch the screen.

客B   :あ、日本語も大丈夫だよ。

店員B:あぁ、失礼いたしました。

    ではお客様、画面の支払い方法をお触りください。

客B :はい、座ります、ってなぜ?!

店員B:お客様、触って、さわって、ここここ、座って、じゃないよ。

客B :あぁ~タッチって言ってくれたらわかるのに…

店員B:ええ、それもカタカナ英語でしょう。

客B  :あぁ、そっかそっか。だよね。

店員B:では、お弁当、あたためてもよろしいでしょうか。

客B  :オッケー、よろしいです。

店員B :えっ、それなに? では、少々お待ちください。

客B  :はい、待ってます。

店員B :お客様、それ…言わなくてもいいよ。

店長 :ええ、お客様、日本語うまいね、外国人なのに。

        今、どのぐらい日本語喋れるの? 

客B :では、ご覧ください!……..本日もお忙しい中当店にご来店いただきまし

    て、誠にありがとうございました。当店の閉店時間は23時となっており

    ま す。閉店時間十分前となりますので、ご帰宅のご準備をよろしくお願 

    いいたします。

    なお、お会計はお席のタッチパネル操作で自動で計算されす。

    万が一、お会計内容に誤りがありました場合は、お近くのスタッフにお

    申し付けくださいませ。本日のご来店、誠にありがとうございます。

店長・店員:お客様、素晴らしいですね。

店長  :仕事の敬語上手ですね、うちでバイトしてくれませんか。

客B  :はい!サンキューアニキ!よろしくお願いいたします。

店長  :アニキなんて言わないよ。

    じゃ、まず後ろの部屋に入って、椅子に座って。

客B  :はい、どこにタッチですか?

店長  :あ~、こりゃ、ダメだ!

全員  :どうも、ありがとうございましたー!

終わり

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意見と感想

今回の敬語コントのプロジェクトは、観光ビジネスクラスの皆さんと見学者一名に発表を見てもらいました。みんなに笑ってもらって、発表はうまくいったようです。発表の後、プロジェクト全体の反省会をし、各自、意見や感想を話しました。以下はその一部です。

・練習の日から発表まで楽しかった。困ったことがあっても、みんなと一緒に

 発表できた。(リン)

・始めは人前で演技できるか心配で、緊張しました。でも、グループワークは

 上手だったし、観客にも笑ってもらって楽しかったです。(ユカ)

・敬語は難しいですが、今回のコントで敬語のパターンが覚えられました。

                             (ボース)

・今回のPJは最初から最後までグループ皆よく頑張りました。私自身も

 チームワークを作っていく力がついたと思います。(ステ)

・お姫様の演技は素晴らしかったです。もっと大きなステージがあれば、もっと

 素晴らしいと思います。(シャン)

・準備の時は意見の違いもありましたが、グループ全体のことを考え、お互いの

 意見を尊重し、どうすれば良いかをしっかり考えました。(フォン)

・コントの後、クラスの雰囲気やクラスメート同士の友好関係が前より明らかに

 明るく、仲良くなったと思います。(ミー)

・事前に十分に準備すれば、発表の時、自信になります。また、ゆっくり話した

 ら 自分はそんなに緊張しないことがわかりました。(ツォン)

・今回の活動は楽しかったです。うまくできて、とてもうれしいです。

 今後このような活動があったら積極的に参加できそうです。(セイ)

・敬語は難しくて、硬いイメージでしたが、今回のコントで敬語の面白さを

 感じました。生活の中でも敬語を聞き取れるようになりました。(みやび)