ケイトウはヒユ科ケイトウ属の一年草です。漢字では、鶏頭、学名はCelosia argentea。学名は「燃焼」という意味のギリシャ語に由来しています。奈良時代に中国を経由して渡来しました。原産はアジア、アフリカの熱帯地方と推定されます。
花期は、5月から11月頃まで咲きます。夏から秋にかけて、赤、黄、橙、紫、桃色、などの花穂(かすい)ができます。
特徴は、ニワトリのトサカに似ているので「鶏頭」と呼ばれています。花房の先端が平たく帯状や扇状に大きく広がり、よく目立ちます。また、猛暑に強く、咲くと花持ちがいいです。
育てかたは、種の発芽適温が20~30℃で、4月頃から8月ごろまで種まきができます。日当たりと水はけの良い土を好みます。真夏の炎天下でも咲き続けます。相対的短日性の植物なので、遅く種をまくと草丈が低く開花します。生育の適温は15~30℃です。品種により、草丈、株張り、分枝などがかなり異なります。日当たりや水はけが悪いと、立ち枯れ病や灰色かび病になりやすいです。
水やりは生育時には十分な水が必要です。根がしっかり張るまでは、極端に乾かさないこと。特に種まきから苗が小さいうちは、乾燥に注意します。鉢植えでは乾燥させると、下葉が枯れやすいです。
肥料は、庭植えはほとんど不要です。鉢植えでは、本葉3~4枚のころから蕾が出るまで月に3回くらい液体肥料を与えます。
用土は、一般の草花用培養土や、赤玉土7、腐葉土3の配合土などで育てます。少量の苦土石灰を混ぜておくといいです。
植え付けや植え替えは、移植を嫌うので、花壇や鉢に直接まくか、ポットなどにまいて育苗してから根鉢を崩さないように注意して植えつけます。嫌光性の種なので、軽く覆土して、発芽まで新聞紙などをかぶせて光があたらないようにしておくといいです。植えつける時は根を切らないようにします。
増やしかたは、一年草なので、毎年種をまいて育てます。個体差が出るので、自家採取をするときは、良い株を選んで種を取ります。種は春まで乾燥貯蔵します。
苗の間引きは、直まきし、発芽したら間引きをします。株間10~20㎝くらい、分枝の多い大型種では20~40㎝くらいあけます。鉢はプランターでは、5㎝間隔くらいの蜜植にして、小さく咲かせるのもよいでしょう。
摘心は分枝の多い品種は、20から30㎝伸びたときに摘心して育てることもできます。
支柱立てや土寄せは、草丈の高い品種は倒れることもあるので、蕾が出始めたら、支柱を立てるか、株元に土寄せしておきます。
蒸れることもよくないので、夏は早朝か夕方に水やりをします。乾燥しても色褪せず、ポイントを押さえて育てると、丈夫で育てやすく、初心者でも大丈夫です。
日当たりや水はけが悪いと、立ち枯れ病や灰色かび病になりやすいです。昔は食用や藍染の原料として利用されていました。
花言葉:おしゃれ、個性、気取り屋、風変わり
※ 苦土石灰(くどせっかい):土壌の酸性度を中和し、カルシウムとマグネシウムを供給することで、植物の生長を支える。病害虫を抑制することにもなる。