リバー(香港) 2014年卒業
今、香港で日系の会社に勤めています。20数カ国に支社がある物流関係の会社です。倉庫管理や輸出入をします。私は営業主任として勤務しています。主に半導体を扱い、それを保管する自動倉庫の管理などの業務があります。私は主に見積などを担当しています。部下が3人います。私より年上の人が1人と若い人が2人です。年上の部下には少し気を使いますが、3人の部下と順調に仕事をこなしています。この会社に勤めて6年になります。
SNGで大変だったこと、辛かったことは、入学当初まだ上手に話すことができなかったので、日本語に慣れるために、夜、新宿にある居酒屋でバイトをしました。そのころが一番大変でした。午前中はSNGで日本語の勉強、午後は大学進学のための授業を受けて、それが終わると、夜、週に数日、新宿にある居酒屋でバイトをしました。時々夜遅くまで仕事をしてほしいと依頼され、目白のアパートまで帰宅するのが本当に大変でした。日本語能力試験を香港で受けて、レベルはN3でした。SNGでは初級Ⅱから上級Ⅲまで勉強し、ビジネスクラスでも授業を受けました。
SNGで楽しかったこと、嬉しかったことは、2つの場所へホームステイに行ったことです。夏に島根県の隠岐の島、冬に北海道へ行きました。その2つの体験がとても印象的で、今でも鮮明に心に残っています。隠岐の島の海、しゃもじを持って踊る海士町のキンニャモニャ祭り。北海道の雪まつり、初めて体験したスキー、通路が凍っていて滑って尻もちをついたことなど、とっても楽しい体験でした。
日本語を勉強してみようと思ったきっかけは、趣味がアニメやゲームでした。日本のアニメが大好きでよく見ていました。高校を卒業して仕事をしていましたが、仕事がつまらなかったので、日本語を勉強して、日本の大学に進学したいと思いました。家族と相談した結果、留学のサポートをしましょうということになり、賛成してくれました。
SNGで日本語を1年半勉強して、明治大学に進学しました。専攻は経営学ですが、簿記も学びました。簿記を勉強しておいて良かったです。とても役に立っています。今、会社で日本語が話せる香港人の経理がいます。その人とは別に、会社全体を見る総経理もいます。それぞれ視点が違い、互いになかなか理解できないことがあります。そのような時には、私は営業ですが、簿記ができるので、双方の立場に立って、わかりやすく説明することができるからです。
明大での4年間はとても意義がありました。最初の2年間は泉校舎で、井の頭線の明大前駅で下車します。3、4年生になると御茶の水の校舎で授業を受けました。空手部に入り、マネージャーをしました。マネージャーの体験はとても良かったです。1年に2回合宿があり、1週間に1回合同練習がありました。私はマネージャーとして、部員のためにいろいろ準備しましたが、背が高いので、ミントを持って受けを担当したこともありました。
4年生の後半で、フランス交換留学に行くことができました。4ヶ月でした。交換留学はゼミの推薦がなければ応募できませんでした。ゼミにも入って勉強していたので、推薦がもらえました。それから、2年生の時に返さなくてよい奨学金に申し込み、それが丁度いいタイミングでもらえました。それでフランス交換留学ができました。何かすべてが準備されているような不思議な気持ちになりました。
フランスでは英語は通じなかったです。でも大学での授業は全部英語でした。プロジェクト授業もあり、英語が聞き取れないのでかなり大変でした。授業は、朝から夜まで集中して行われ、その後3~4日空きます。授業のある時はとても疲れますが、空いた日に小旅行に行くことができました。ノルウェーのオスロまで旅行しましたよ。とても楽しかったです。
フランスで体験したことは、9月の末に行って、まだ暑かったのですが、なぜかエアコンがありませんでした。暑くて、困りました。それから、夜が長く、太陽がなかなか上がってこなかったのです。香港や日本では考えられないことでした。12月になるとお昼になっても太陽は上がって来ませんでした。基本的に一日中真っ暗でした。今まで昼は明るいと思っていた常識が、覆されました。それは大きな体験でした。日本に留学したことにより、ヨーロッパにも交換留学できてとても良かったです。
将来の夢は、いつか起業したいと思っています。今はまだ経験を積んでいるところです。
在学生の皆さん、目標のある人は、全力で目標に向かって勉強してください。目標を探している人は、色々なことを試して、悔いのないようにしてください。今やっていることは、将来の自分に繋がるかもしれませんからね。 (2024-06-11来校)