
イベント
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自分だけのキーホルダー!
専門学校ヒコ・みづのジュエリーカレッジ ワークショップ
2025年5月27日(火)13時半から15時、専門学校ヒコ・みづのジュエリーカレッジのワークショップが開かれました。今回はキーホルダーを作りました。参加者は9人、アメリカ(4)、ドイツ(2)、シンガポール(1)、メキシコ(1)、コスタリカ(1)合計9人が参加しました。専門学校の二人の講師が作成を指導してくださいました。
まず、13時半から、約30分間、専門学校の紹介ビデオを見て、14時から、クリアポーチ・キーホルダーの説明がはじまりました。色々な柄のシートが机の上に並べられました。星柄、アイスやチョコレートのお菓子柄、サクランボ、バナナ、アボカドなどのくだもの柄、自分の好きな柄を選び、長細いシートを折り曲げて三角形にします。先生が「シートには裏と表があります」と説明し、いくつか小さい穴があけられていて、その穴に金づちで叩きながら金具をはめていきます。先生のデモが始まり、シートにあけられているいくつかの小さい穴に、金具を入れ、金づちで「トントン」と叩き始めました。「このくらいの音と力で、叩いてください」「金づちの音を聞いてくださいね」と言いながら、「トントン」と叩くと、皆一斉に金づちを手に取りました。
初め、学生たちはおそるおそる叩いていましたが、段々とコツを覚えて、楽しそうに作っていました。キーホルダーをつくるワークショップなので、申し込んできた学生は、器用な人が多く、細かい作業過程をとても楽しんでいました。先生方の日本語の説明もかなり勉強になったようです。
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YMCA高等学院生との交流会
2025年5月13日(火)10:30~12:10
西早稲田にあるYMCA高等学院に通う日本の高校生10名と、新宿日本語学校の留学生との交流会が開かれました。交流会では、3つのグループに分かれ、留学生が、スマホの写真を見せながら自分の国の紹介をしました。質問を受けたり、答えたりしながら、楽しく交流ができるのを目的としています。場所は1号館隣のアネックス。5月は2回に分けて行われ、13日は香港のアイさん、フランスのイラリオさん、インドのアンカンさんがそれぞれの国の紹介をしてくれました。それでは、その時の様子を紹介します。
まず、フランスのイラリオさんのグループに入ってみました。彼はスマホの画面を見せながら、「これはフランスの地図です」「パリはどこですか?」「私はニースから来ました」「フランス人半分、イタリア人半分です」と陽気に話し始め、高校生たちも彼の明るさに引き込まれていきました。「これはパン」おいしそうなパンの写真を見せ、「パン・ショコラ、クロワッサン!」、チーズの写真を見ながら「種類が多いです」、「ワインはとっても美味しい」と言い、ラタティーユ、ビーフの煮込み、キッシュ、ラクレット、エスカルゴ、というふうにどんどん料理の写真を見せてくれました。「これは何?」「エッフェル塔!」、「このお城は?」「ベルサイユ宮殿!」イラリオさんは初級なので、日本語は簡単な短文ですが、それでも十分に交流ができました。「これはニースです!」と彼の出身地をとても楽しそうに紹介していました。
香港のアイさんのグループでは、まず香港の地形について話していました。アイさんは中級1特進レベルなので、日本語がとても流暢でした。香港は九龍、レンタオ島、香港島、新界という4つのエリアからなり、昔は漁村で、100年前イギリスの植民地になりました、と説明していました。香港の地形の7割が山で、世界三大夜景の一つと言われているビクトリアハーバーの夜景、路面電車や九龍半島と香港島との間を運航する船のスターフェリー、アニメの九龍ジェネリックロマンスなども紹介していました。次に教育制度の説明があり、幼稚園の写真を見せながら、妊娠中には幼稚園の願書を出し、申し込むそうです。香港の教育熱心さが伝わって来ました。20年前に日本と同じ教育制度になり、専門学校が多く、大学進学率は20%くらいということでした。教育制度についてもしっかりと調べてありました。
インドのアンカンさんは、ベンガル地方の出身で、わざわざベンガルの民族衣装を着て参加してくれました。初め簡単な自己紹介から始まりました。日本語を勉強しようとしたきっかけは、日本で仕事がしたいからだそうです。日本の好きな食べ物はラーメン、おにぎり、トンカツ、すしだそうです。まず、カレーの紹介から始まり、インドの民族衣装のサリー、子供のフェステバル。観光地としてタージマハールやインディアゲートを紹介していました。インディアゲートは、第一次大戦で戦死したインド人兵士の慰霊のために、パリのエトワール凱旋門をもとに設計され、1931年に完成した門です。教育制度は、初等学校5年と上級初等学校3年で、小学校は合計で8年間あります。そのあと中学校・高校が4年、大学が3年ということでした。アンカンさんも初級でしたが、知っている日本語を駆使して高校生たちに一生懸命説明し、楽しそうに交流を深めていました。
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グンデさん、おめでとう!
2025年2月7日(金)13:00から、全国専門学校日本語教育協会主催の第37回日本語学習外国人留学生日本語弁論大会が代々木にある文化学園で開催されました。新宿日本語学校からは、上級Ⅰ進学クラス、モンゴルのグンデさんが出場し、みごと奨励賞を受賞しました。その時のスピーチ原稿を掲載します。
思い出
私は、良い思い出は生きる力になると思っています。
私は来日してからもう9カ月になります。最初は、新聞配達の仕事と学校をうまく両立することができなくて、慣れるまで簡単ではありませんでした。
ある日、胸が切なくて、泣きたくなり、ルームメイトに心配をかけたくないので、「コンビニへ行ってきます」と、うそを言って外へ出かけました。誰もいない公園に行って、ブランコに座って、たくさん泣きました。
伝えたいことがあっても日本語で上手に話せない、相手の言っていることもよくわからない、試験の点数も良くない、もう散々でした。その上、この日、留学生にとって、一番大事な在留カードと、財布すべてをなくしました。元いた場所へ戻って、探しても、警察に聞いてみても見つかりませんでした。これまでいつも「頑張れグンデ! あなたは何があってもできる」と言い聞かせてきた私ですが、その日はもう力がなくなり、ただただブランコに座って、涙があふれていました。
ちょうどその時、モンゴルの母から写真が送られてきました。アイスクリームの模様がある黄色いドレスを着た私と両親が一緒に写った写真でした。
懐かしいですね。そのドレスをプレゼントとしてもらった、7才の誕生日が昨日のことのようです。母は「グンデの誕生日だから好きな料理を作ってあげるわ」といって、カチャカチャと、料理を始めました。まもなく、父が帰ってきました。父の姿を見て、遊んでいた弟2人と私は大喜びしました。父は「私のかわいいグンデ、お誕生日おめでとう」と言いながらバッグからあの黄色いドレスを出しました。私はそのドレスを見て少しがっかりしました。「お父さん、どうしてピンクじゃないの?グンデはピンクが好きだよ」と言いました。その時、父は「太陽は黄色でしょう。グンデは明るくて、暖かい心を持っているから、この色もきっと似合うと思ったんだ」と言いました。「じゃ、グンデはお父さんの太陽だね」と喜んで、大きな声で笑いました。本当に幸せな気持ちで満たされていました。
その思い出が浮かんできて、泣いていた私は、すぐ心が晴れて、落ち着きました。その日から太陽の暖かさを感じるたびに、この思い出が心の中に浮かびます。
このことから悲しくて、諦めそうになった時、辛くて迷った日々に、良い思い出は心の中を灯してくれ、私たちを支えてくれることがわかりました。
私はこれからも良い思い出を大切に持ち続け、嫌な思い出は良い勉強になったと思うことにして、さらに、今後もっと豊かな思い出を作っていきたいです。しかし、そのためには、今この瞬間を大切にすることが必要です。家族や友達の絆を深め、小さな喜びを見つける習慣を持ちたいと思います。
私たちの心には、思い出という種を蒔くことができます。その種がやがて大きな木となり、私たちを支える豊かな森を育ててくれるでしょう。皆さん、これからも幸せな思い出をたくさん作り、自分自身の森を育てていきましょう。
ご清聴ありがとうございました。 -
新宿日本語学校入学式
令和7年度(2025年)4月期新宿日本語学校on-line入学式が、4月1日(火)10時に行われました。会場は新宿日本語学校1号館と3号館。
8時30分、各教室のパソコンを立ち上げ、プロジェクターの機材チェックを行い、各レベルと教室の一覧を印刷し、廊下に掲示しました。ホワイトボードにWi-Fiのパスワードの貼り付けもしました。
9時30分、新入生の受付開始。受付登録、資料渡しなどが始まり、受付が終わった新入生は、それぞれの会場に案内されました。会場は、1号館と3号館に分かれ、1号館は欧米とその他の国(約150名)、3号館は中華圏(約60名)、司会進行は1号館第2会議室で教務の先生と入学事前審査課のスタッフが担当しました。
10時、司会者が開催するにあたって、諸注意を述べてから、式が始まりました。10時4分、「君が代」の国家斉唱が流れました。
10時6分、理事長江副カネル隆二氏から「皆さんの新しいスタートの日にお目にかかれて嬉しいです。毎日少しずつ勉強していくと、日本語が話せるようになります。私も今年初めて理事長になりました。皆さんと同じです。一緒に頑張っていきましょう」という温かいお祝いの挨拶をいただきました。
10時11分、各部署の紹介に移りました。入学事前審査課、学生課、進路課、教務課、広報、教材開発課・SNGフランスという順番で、簡潔な内容説明がありました。
10時20分、新入生の国籍及び人数が紹介されました。デンマーク(34)、アメリカ(34)、ミャンマー(31)、台湾(28)、中国(24)、ベトナム(23)、フランス(14)、タイ(14)、イタリア(13)、香港(10)、その他41か国。司会者が進学先を日本を選んでくださり、ありがとうございました。新宿日本語学校を選んでくださりありがとうございました。私たちは全力でサポートします、と述べました。
10時27分、留学生活の紹介ビデオが流され、授業風景、クラスの様子、イベントやプロジェクト発表会など、快活な学生生活が映し出されました。
10時35分、3人の在校生代表からスピーチがありました。まず、最初にモンゴルのソブドさんが「昨年から日本語を勉強しています。クラスメイトと仲良くしてください。仲良くなると話すようになります。それが日本語の勉強になります。異文化を受け入れてください。出席率は大切です。出席率が悪いと進学できないので、注意してください。困ったことがあったら、事務所に相談してください。日本語の勉強を頑張ってください」というスピーチでした。
二番目は、中国のギさん、「この学校には、親切な先生とスタッフがいます。安心してそれぞれの夢をかなえてください。健康的な生活をしてください。日本語を積極的に使ってください。買い物など外出した時は、たくさん日本語を話して下さい。話せば話すほど上達します。たくさん友達を作ってください。社会見学など学びの機会がたくさんあります。色々なことに挑戦してください。新しい生活を楽しんでください」と話してくれました。
最後に、オーストラリアのチャズさんが、「日本語を学ぶと、文化や習慣がわかります。社会見学を通して多くのことを学びます。日本語を実生活で使うこと、言葉は実際に使って初めて身についていきます。日本語を勉強することにより、将来役に立つことを願っています」というスピーチでした。
10時50分、楽しい思い出を共に作っていきましょう。という閉会の挨拶があり、on-line学式が終了しました。 -
新宿日本語学校卒業式
2024年度新宿日本語学校の卒業式が、2025年3月25日(火)9:20~12:30、ホテル椿山荘東京で行われました。卒業生222名が無事に卒業を迎え、新たな目標に向かって羽ばたいていきました。
8時15分、常勤職員全員が集合し、朝礼の後、各部署に分かれて準備に取り掛かりました。
非常勤講師の先生方も8時30分には集合し、式の打ち合わせに参加しました。事務のスタッフは、式次第と卒業生がつけるお花を椅子に置いたり、座席にクラスの指示票を付けたり、手順よく準備していました。
8時45分、自国の民族衣装や、日本の着物を着た卒業生たちが続々と受付に集まりはじめました。
9時、座席に案内された卒業生は、起立や着席の練習を会場で行い、そのあと静かに式の始まるのを待っていました。
9時20分、司会者の主任教員から開会の挨拶があり、来賓12名が入場されました。国歌斉唱、卒業証書授与が行われ、特別表彰として、皆勤賞の授与がありました。皆勤賞2年(4名)、1年半(4名)、1年(2名)。合計10名の学生が皆勤賞に輝きました。
10時20分、卒業生に贈る言葉として、理事長の江副カネル隆二氏が「学んだ日本語を将来に生かしていただきたい」と述べられました。来賓祝辞として元内閣総理大臣令夫人安倍昭恵様から「故江副隆秀校長の優しいお人柄が思い出されます」という涙ながらのお言葉をいただきました。元出入国在留管理庁長官、公益財団法人入館協会専務理事の佐々木清子様からの祝辞もいただきました。
10時30分、祝電が読まれ、10時35分、卒業生代表、サウジアラビアのTAJ. ABDULELAH MOTAZAさんが感謝の言葉を読み上げました。
10時50分、仰げば尊しの斉唱。その後、20分ほどの休憩を挟み、「故江副隆秀校長への感謝を込めて」というビデオが流されました。これは、2024年12月18日に逝去なさった故江副隆秀校長の子供時代から新宿日本語学校設立当時の様子や、江副教授法についてのインパクトのあるビデオでした。卒業生たちは、日本語を江副教授法で習ったことを再確認し、とても感慨深げに見入っていました。
11時30分、閉会の辞が述べられ、卒業生たちは、先生方やクラスメイトと喜びの記念撮影をし、別れを惜しみながら会場を後にしました。



